宇宙の大道へ 驚異の神人川面凡児、霊的覚醒の秘法 [s200909]

宇宙の大道へ 驚異の神人川面凡児、霊的覚醒の秘法 [s200909]

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宮崎 貞行(著)2020/09/09(発売)

国民の霊性復興に尽力した明治・大正の古神道家、
川面凡児の驚くべき霊覚の秘密に迫る



もくじ
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はじめに

第一章 役行者の再来か
 船員たちの運命は
 東方に進めば湾あり
 谷中の仙人
 受信機をみがけ

第二章 修行と研鑽の日々
 御許山に籠る
 蓮池仙人に出会った
 宇宙の大道をまとめる

第三章 太古の神道を説きはじめる
 貧窮に耐えて
 丁々発止
 古道の講義を始める
 稜威(みいづ)とは何か

第四章 国家神道を批判する
 世界宗教としての「道」
 二百年後をまつ
 宇宙を読み解く

第五章 禊ぎの作法
 深山の滝で
 禊ぎの起源は
 六種の身体作法とは

第六章 太占の境地へ
 八つの鳥居をくぐる
 最終はフトマニの境地
 憑依か、それとも脱魂か
 イメの境地とは

第七章 神名で示した身体作法
 水のチャクラはどれ
 三つの明王とチャクラ
 鳥船からカグツチへ
 神話が示す呼吸法
 ミイヅを下腹に納める
 なぜ身体を与えられたのか

第八章 太古神道の宇宙観と心身観
 三つの体を持っている
 物質は意識を持っている
 結晶化する直霊(なおひ)
 一霊から五魂に
 死後にはどうなる

第九章 表観と裏観を用いる
 客観、主観と表観、裏観
 時空にも表と裏がある
 中今の時間感覚

第十章 中心から遠心、求心へ
 宇宙の初めのとき
 躍動的な造化三神
 天地は窮まりなし
 渦の回転エネルギー
 神話に隠された構造

第十一章 全一なるカミ
 一神にして多神、汎神
 ダイナミックな円錐体
 キリスト意識を超えて
 万教は帰一する

第十二章 カミと出会うには
 どこまでも隠れ身のカミ
 神人不二の境地へ
 難あり、あり難し
 祓い浄めを超えて
 政府への異議申し立て

第十三章 宮中の魂しずめ
 宮居に祀る神々
 鏡を観る宮中神事
 自修と他修の魂ふり
 フルベの神業
 断絶したハフリの神事

第十四章 宇宙意識の我へ
 多重のヒモロギとイワサカ
 我と場所は一体
 祭政不二の原理
 無限責任を負う天皇
 知らずして

第十五章 社会の組織原理と日本の使命
 右と左の社会主義
 流動しなければ腐敗する
 社会組織の根本原理とは
 盟主か同胞か
 対米戦は五十年待て

終章 天の巻から地の巻へ
 我が身にいとま
 あとに続く人々
 神の車は静かなり

あとがき

参考文献

※本書は東京図書出版より2011年に刊行された『宇宙の大道を歩む―川面凡児とその時代』の縮刷普及版です。


はじめに
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忘れられた古神道家、川面凡児は、文久二年、豊前の宇佐(大分北部)に生まれた。明治維新の七年前である。日露戦争の終結した明治三十九年に、稜威(みいづ)会という古神道団体を立ち上げ、昭和四年に没するまで布教活動を続けた。
川面は、奈良朝以前から伝わるという太古神道の宇宙観、人間観を提示し、拝神と修行を通じて神人合一に至る古来の道を復活させようとした。

西洋化の波に翻弄された明治期に、古神道の立場から宗教改革を唱え、日本人の霊性の復活と深化を呼びかけたのである。欲望に振り回され、根無し草のように物質主義と実用主義の波間に漂う人々に古来の道を提示したのであった。

川面は、永年の修行を通じて不思議な超能力を習得していたようである。彼は、南極探検の現場を透視したり、関東大震災を予告したり、あるいは幽体離脱や遠隔治療をおこなったことがある。
彼は、この世(表の顕界)を支えているあの世(裏の霊界)に参入し、人の過去世や幽体が存在することを観察し、その神秘体験を裏づけとして、来るべき世界を導く宇宙観や人間観を説き明かそうとした。

彼の教えは、大きくは三つに分けることができる。
第一に、人は宇宙霊(おおなおひ)が凝集して、ヒトの形として現れたものであって、霊(ひ)としての光を輝かせることが使命であり、死後にも修行を積み、長い時間をかけて最終的に宇宙霊(おおなおひ)に帰一すると説いた。ただし、絶えず邪気(マガツミ)、邪霊(マガツヒ)が侵入してくるので、これを祓い浄め、光としての自性をみがかねばならないと注意を促した。したがって、人間はみなアラヒトガミといってよい存在で、天皇陛下だけがアラヒトガミなのではないと主張した。

第二に、しかし、そのことを頭で理解しただけでは足りない。体は、宇宙の根本の霊気を感じ取る最高のセンサーであり、したがって、この体という受信機をみがき、宇宙の真理を体感、体験、体認することを勧めた。そのために、宇宙の根本本体との合一を促す一連の身体作法を整え、これを世界に発信しようとした。水を浴びる禊は、その体感行法の一部にすぎないが、川面の名は、禊ぎの創始者あるいは復活者として神道界では位置づけられている。

第三に、日本民族のカミは、一神にして多神、多神にして汎神という全一的な(ホリスティックな)構造を持っており、人間も祖霊も万物もまたカミと言うことができると説いた。彼は、この全一的なカミのイデアを人類の霊性統合のための礎石として、キリスト教や仏教なども包括する世界教を構築しようとした。それを「宇宙の大道」と呼んだ。その論理の帰結として、祖先のカミガミにも感謝と敬意を払うべきであり、西洋も二百年後には祖先のカミガミも祀るようになるだろうと予告した。

しかし、明治以降の為政者、とりわけ極端な国家主義を目指した昭和前期の為政者らによって、彼の唱えた「宇宙の大道」としての「日本の道」は無視され、霊性は剥奪され、川面の意図に反した宗教施策がとられてしまった。その結果、未曾有の敗戦のあと、川面の普遍的な世界教としての古神道思想も、十把一絡げに、時代遅れの旧思想としてゴミ箱に捨てられてしまった。

戦後永らく、川面は「国家主義イデオロギーの神道家」というレッテルを貼られたまま忘れ去られていたが、彼の考えは、言うまでもなく、小さい国家主義を超えたところにあった。人類の霊性を高度化する「宇宙の大道」を示し、日本が率先してその大道を歩むことを提唱していたのである。彼は、こう語っている。

「道とは、霊性(みたま)の満ちるの意味である。日本道は、シナ道であって、またアメリカ道である。道に国境はない。それをどこの国でも、自分の国が尊いというのは愚かな話である。道は宇宙の道で、天下の公道である。・・・日本の道は 久しく隠れていたけれども、これからは世界の文明が進歩するに従ってその光輝が大いに現れてくるであろう」

戦後七十数年を経た今日、日本社会は進むべき目標を失って行き詰まり、これからどの道を歩んでいけばよいのかさまよっているように見える。米国の物まねをして個人中心主義と物質中心主義の道を歩んできたが、その行き詰まりに多くの人々が気づき始めてきた。
このような状況の中で、川面凡児の「宇宙の大道」を研究し実践し体験してみることは、無益ではないと思われる。

大神の 稜威(みいづ)と知れば 月花も 
昨日(きのう)にまさる わが眺めかな(凡児)


令和二年七月吉日
宮崎 貞行


著者プロフィール
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宮崎 貞行 (みやざき さだゆき)

昭和二十年愛媛県生まれ。
東京大学、コーネル経営大学院卒。
官庁に奉職したあと、大学教授として
国家の危機管理や国際人の養成を研究、実践。
現在は、日本人の魂を振りおこす作法と
神学を探求している。
近著に、
『宇宙の大道を歩む―川面凡児とその時代』(東京図書出版)
『天皇の国師―賢人三上照夫の真実』(学研パブリッシング)
『アワ歌で元気になる』(文芸社)など。


電子書籍
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宇宙の大道へ kindle 版

商品詳細

著者 宮崎 貞行 (みやざき さだゆき)
発売日 2020/09/09
サイズ 単行本(ソフトカバー) 四六判
ページ数 282ページ
ISBNコード 978-4-434-28021-4

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